世界3番目の二輪車市場のインドネシアで、中国のコンポーネンツを使ったインドネシアブランドの電動バイクが次々と出現し市場を賑わせている。政府の電動化振興策もかまびすしく、メディアの注目度も高い。
年間500万台近くの従来型のガソリンバイクを販売しほぼ市場を独占しているホンダやヤマハも、さすがにこの動きに追随する形でようやく電動バイクの販売に乗り出すようだ。
11月2日から5日間の日程で開催されていたインドネシア2輪車ショー(IMOS)。そのホンダとヤマハブースにはインドネシアでの量販間近と思える電動バイクが展示され、ひときわ来場者の注目を集めていた。
ホンダは、先に日本で電動バイクの世界市場への投入を大々的に発表しており、今回展示された電動バイク2モデルはその路線の一環のようである。
展示されたBenly e:(ベンリー)も3輪バイクのGyro e:(ジャイロ)もホンダのカテゴリーとしてはコミューターEVと呼ばれるもので、交換式バッテリーを装着したもの。『モノ』としては郵便物の配送やフードデリバリー、大きな荷物の配送に使える構造のようだ。グラブやゴジェックといったバイクタクシーに必要な二人乗りを想定したスペックになっているかはバイクには不慣れな著者の勉強不足で今のところ不明。
ジャカルタで既に見かけるバッテリーの交換ステーションをどう普及させていくかというエコシステムの構築(『コト』の部分)をどう推進していくかが販売の鍵となろう。
一方ヤマハは外部充電装置とのセットで電動バイクを展示。こちらは従来型のインドネシア量販バイクの外観デザインを踏襲しているようだ。また、同時にハイブリッドバイクも展示されており、燃料費高騰の中ではこちらの方がインドネシアの現在のユーザーにはウケそうな気もする。
会場にはホンダやヤマハ以外にも、インドネシアの電気メーカーPolytoron製の電動バイク。急造の新規ブランド。所狭しと即売モデルを並べるブランド。ほとんどが電動バイク大国の中国のバッテリー&モーターユニットを利用していると思われる。
インドネシアの電動バイク。普及が弾ける前夜に来てはいないだろうか?








